第46章 -クリスマス-
ピンポ〜ン♪
お!ひかりが来たか。
クリスマス当日、
ひかりだけ早く来ることになっていた。
玄関に向かうと、あっという間に
ひかりを待ちわびていた
双子たちに抜かされた。
オレも待ってたけど…。
ガチャ‼︎
笑未
「あー!ひかりちゃんだぁ‼︎」
光平
「ひかりーーー‼︎」
ひかり
「おはよ♪2人とも元気だねぇ。」
笑未
「ひかりちゃん‼︎
ケーキ作ろう作ろう‼︎」
光平
「ひかり、早くーっ‼︎」
玄関でひかりに飛びついた双子たちは、
我先にとひかりの手を引っ張る。
ひかり
「うん♪あ、2人とも待ってってば〜」
虹村
「おまえら、落ち着けって。」
双子たちをいったんひかりからはなし、
ひかりの荷物を受け取る。
光平
「お母さーん!ひかり来たー!」
笑未
「ひかりちゃん来たよ〜‼︎」
双子たちはあっという間に
リビングに行ってしまった。
…ったく。せわしないな。
虹村
「大丈夫か?悪いな。」
ひかり
「ぜんぜん♪嬉しいよ♪
修造もこれくらい感動して
出迎えてくれてもいいよ♪?」
虹村
「な…っ⁈」
ひかり
「あはは(笑)冗談だよ♪
昨日はありがとね。」
虹村
「おう。あ、コート脱げよ。
掛けとくから。」
ひかり
「え…⁈あ…うん。」
…?なんだ?
ひかりがゆっくりコートを脱いだ。
虹村
「…⁉︎それ…⁈」
ひかりは昨日買った服を着ていた。
それもニットだけではなく、
全身試着の時に着ていた格好だった。
ひかり
「昨日…買ったの。」
虹村
「それは…知ってるけど…」
可愛すぎてことばにならない。
つか、見たいけど、直視できねぇ。
ひかり
「修造が可愛いって言ってくれたから…
奮発して全部揃えちゃった。
変…じゃない?」
…っ⁈
やべぇ…オレ、顔赤くなってねぇよな。
虹村
「変じゃねぇよ。
その…昨日も言ったろ?」
ひかり
「うん…でも、
お店で見たときは可愛く見えても、
実際着るとなんか違う時もあるし…。」
ひかりは人のことはからかうくせに、
(さっきみたいに
「感動して出迎えてくれても〜♪」
とか…)
自分自身のことを言われると、
意外と固まる。
そこがカワイイと思うのに、
オレまで照れてしまうから、
最近うまくひかりをからかえない。