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〜虹村 修造のお話〜

第45章 -クリスマスイヴ-


ショッピングモールを出ると、
外はもう暗くなっていた。

ショッピングモールの前は、
イルミネーションをしていて、
すごい人だった。


虹村
「ひかり、大丈夫か?」


オレはひかりの手を引いて、
イルミネーションを見ながら、
いつもよりゆっくり歩いた。


ひかり
「うん。」


ひかりは上を見ながら歩いていた。


虹村
「おいっ。転ぶぞ?」


ひかり
「大丈夫だよ。
修造と手繋いでるもん。」


…!!


ひかりの返事に、
オレとひかりは同時に吹き出していた。


ひかり
「桜見たときと同じだね。」


虹村
「あぁ。オレも思った。」


同じ瞬間に同じことを思い出す…
それがすごい嬉しかった。


時間も遅かったし、
イルミネーションを見たあと、
そのままひかりを家まで送った。


ひかり
「あがってく?」


虹村
「いや。明日もあるしな。」


ひかり
「そっか。修造、今日はありがとね。」


虹村
「どうしたんだよ、改まって…」


ひかり
「クリスマスにデートできて、
すんごい嬉しかった!」


お袋たちに感謝…だな。


ひかり
「これ…はい。」


虹村
「ん?これ…」


ひかり
「たいしたものじゃないけど…
クリスマスプレゼント…」


ひかりが照れながら
渡してくれたのは、手袋だった。


虹村
「サンキュ。じゃ、オレからも。
かぶっちまったけどな…」


ひかり
「え…?」


キョトンとするひかりに、
オレは鞄から出した包みを渡す。


ひかり
「この袋…いつのまに…⁈」


虹村
「いいから、開けろって。」


ひかり
「ほんとだ…かぶったね。」


さっきトイレに行ったとき…
オレは意を決して、
ひかりが服を買った店に戻って、
手袋を買った。

最初ひかりと店に入ったとき、
ひかりがチラッと見ていたのを、
覚えていたからだ。


ひかり
「あのお店で買ってくれたの?」


虹村
「ん…?あぁ。」


ひかり
「修造、ありがとう!大事にするね!」


ひかりがオレに抱きついてきた。


虹村
「おう。オレも大事にするな。」


そのままギュッとして、
思わずキスしそうになったが、
ひかりの家の前なので、
名残惜しいが、
そのまま手を振って別れた。


ひかりの今日の笑顔が、
寝るときも頭から離れなかった。
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