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〜虹村 修造のお話〜

第42章 -名医-


ひかりと夜にもう1回会う約束をし、
双子を連れてひとまず家に帰った。


家に帰ってから、
オレはすぐに自分の部屋に行ったので、
お袋とは話していない。


親父もお袋も、
なんでオレは来なくていいなんて
言うんだよ…。


ベッドに寝転んで、
ひかりがくれた
ハートのクッキーを眺める。


『わたしも…修造大好き』


真っ赤になってそう言ってくれた
ひかりの顔を思い出す。
つか、その前にオレも言ったか。
思い出しただけで赤面しそうだが、
そのことばにウソはない。



トントン…ガチャ…。




……笑未か光平だな。



笑未
「お兄ちゃん!」


虹村
「笑未?どうした?」



笑未だったか。

笑未と光平は部屋に入る時、
ノックはするが、
返事を待たずにドアを開ける。



笑未
「クッキー食べた?美味しかった?」


虹村
「あぁ。うまかったよ。ありがとな。
また作ってくれよな。」



残ってるのはひかりのだけだ。



虹村
「そういや、笑未…。
さっき、何言おうとしたんだ?」


笑未
「さっき〜?」


笑未が膝に乗っかってきた。
オレは笑未の頭を撫でてやった。


虹村
「その…さっき…好きとか…
その話してた時、
ひかりに『よかったね〜』って、
笑未が言ってただろ?」


笑未
「あぁ!そのお話かぁ。
あのね、クッキー作ってるときに、
笑未が海斗くん好きって言ったら、
ひかりちゃんがいいなぁって言ったの!
だからね、ひかりちゃんも
お兄ちゃんのことだいすきって
言う練習して〜。
そしたら、ひかりちゃんが、
お兄ちゃんもだいすきって
言ってくれるかなって言ってたから、
お兄ちゃんはひかりちゃんのこと
だいすきだから、言ってくれるよって
笑未が言ったの!」


虹村
「ん…?おう…そっか。」


わかったようで…わかんねぇ。


つか、海斗って誰だよ⁈



光平
「笑未〜!マンガ始まった〜!」


リビングから光平の声が聞こえた。


笑未
「あー!今行く〜!」


笑未はピョンとオレの膝からおりた。



笑未
「お兄ちゃんもたくさん言ってね。」


そう言うと笑未は部屋を出た。


こんな小さな妹に諭されるとは…。


オレはひかりのクッキーを食べた。



……行くか!


オレはひかりに会うために、
待ち合わせ場所に向かった。


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