第42章 -名医-
ひかりとは、
あれからたまにバスケしたり、
前よりオレが積極的?だったり…
うまくいっている。
ひかりはいつものように
病院にもまた来てくれていた。
1度別れたことを知っているお袋は、
本当に嬉しそうだった。
つか、普通息子の彼女って、
嫌がるもんじゃねーのか…?
ま、仲良いのはいいことか。
今日はいつもとは違い、
親父の病院の先生に呼ばれた。
双子たちは、
ひかりが預かってくれていた。
病院の先生たちにも頼んでいて、
オレらもずっと調べていた。
そして、昨日の夜、
病院から連絡があった。
親父の病気に詳しい名医が
見つかったと…
今日はその話を聞きに来ていた。
医者
「虹村さんと同じ症例での
手術の成功例もあるそうです。
幸い向こうに連絡取ったら、
受け入れることを
快諾していただけました。」
さっきから興奮する話ばかりだ。
親父の病気に詳しい…
しかも名医がいる。
そして、親父を診てくれる。
希望の光がさす…
そんな感じがしていた。
医者
「虹村さんの体調を見ながら、
渡米の時期を調整しましょう。」
虹村
「渡米…?」
医師
「あぁ。その先生がいるのは、
ロサンゼルスの病院なんだよ。」
医者が言った。
ロサンゼルス…?
って…アメリカ…だよな?
”渡米”っつぅくらいだし…。
アメリカ…?
アメリカっつぅことは…
日本を離れるってこと…だよな。
オレは親父の病気の名医が
見つかった嬉しさと、
日本を離れるという事実に…
混乱していた。
双子たちを見てくれている
ひかりの顔が浮かんだ。