第40章 -ひかり-
虹村
「落ち着いたか?」
ひかりの嗚咽がなくなってきたので、
オレはひかりの顔を覗き込んだ。
ひかり
「う…ん。」
虹村
「そろそろ行くか?」
ひかりの涙をぬぐいながら、
オレは聞いた。
ひかり
「うん。ね、修造…?」
虹村
「なんだ?」
ひかり
「あのね…」
虹村
「なんだよ?」
ひかり
「あのね、えっと…」
ひかりはなかなか言い出さない。
虹村
「いいから言えって。」
ひかり
「あの…」
ひかりは顔をあげてオレを見つめた。
ひかり
「キ…キスしたい。」
…っ⁈
恥ずかしそうにひかりが言った。
虹村
「…オレもしたかった。」
オレはそのままひかりにキスをした。
深く…長く…でも、優しく…。
オレは離れてた間の
ひかりとの時間を埋めるかのように
夢中でキスをした。
やっぱりひかりと別れたくない。
大好きだ。
オレは心底そう思った。