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〜虹村 修造のお話〜

第39章 -余計なお世話-


別れよう…そう言ったのは自分なのに、
オレは自分がフラれたかのように
感じていた。



朝起きてもメールも着信もゼロだった。


当たり前か…。


毎日のように
ひかりと電話やメールをしていた。
それがピタッとなくなり、
オレのスマホは
充電が長持ちするようになった。


スマホなんか
そんなに見るほうじゃなかったのに、
気付いたらスマホを手に取っていた。



メールも電話もあるはずない。



オレは何を期待してるんだ…?



自分自身に問いかけるが、
答えは分かり切っていた。


本当に身勝手だよな…。



でも、ひかりのためだ…
そう思って決めたことだ。
早く慣れないと…。


付き合う前に戻っただけ…
ただ、それだけだ。



中1ん時にひかりが好きだって
気付いた時だって…
あの時だって
気持ちを押さえられたじゃねーか。



自分の気持ちじゃない。
考えるのは相手のこと、周りのこと。



今回だって…ひかりのためだと思えば、
コントロールできるはずだ。



オレは必死に自分の感情を
コントロールしていた。




だが、週末が近づくにつれて、
憂鬱なことがもう1つあった。



今まで、土曜日は大抵ひかりが
親父のトコに来てくれていた。



1、2週間はごまかせても、
さすがにそれが続くと、
お袋達も感づくし、聞かれるだろう。


光平と笑未なんか特に…淋しがるよな。



言うなら早いほうがいいよな…。



そんなことを考えていたら、
あっという間に金曜日になっていた。



明日…親父のトコで言うしかねーか。




学校が終わり、今日も
親父のトコへ行くつもりだった。


だが、校門前がやけに騒がしく、
中には裏門の方へ回るヤツもいた。



なんだ…?



オレは気にせず進んだ。



虹村
「んだよ、おめーだったのかよ?」



校門の所まで来て、
騒がしい理由がわかった。




校門の脇に灰崎がいた。





校門の脇にしゃがんで、
下からガンつけてる灰崎がいたら、
大抵のヤツはそりゃ逃げるよな。
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