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〜虹村 修造のお話〜

第38章 -----Another side-----


ひかり
「でも…やっぱり…
男の人に送ってもらったりとか…
彼氏の立場だったらイヤだよね。」


灰崎
「さぁなー。
まぁ、それで手出されてたら、
ムカつくけどな。」


ひかり
「何もしてないよ!
本当に送ってくれただけだよ。」


灰崎
「オレに言うなよ。」


ひかり
「修造にも言ったもん…。」


灰崎
「にしても、虹村さんも
意外とガキなんだな。」


ひかり
「でも…。
それだけじゃないかもしれないし。」


灰崎
「男なんて単純単細胞よ〜?
それだけに決まってんじゃん。
それに虹村さん、
あんたにすげー惚れてたしな。」


ひかり
「え…?」


灰崎
「付き合い出す前から、
あんたのこと見る目が違ったし…。
なんつーか柔らけぇんだよ。
あんた見てる時だけ。
他の奴があんたの話してると
機嫌悪くなったしな。」



そんなこと…初めて聞いた。



灰崎
「オレなんてよ〜、
ちょっといい胸してるよな〜って
青峰と話してただけでシメられて、
その後の練習メニュー、3倍だぜ?」


ひかり
「それは当たり前!」


灰崎くんの頭は届かないので、
灰崎くんの腕をパチンと叩いた。


灰崎
「いって〜な〜。凶暴女かよ⁈」


ひかり
「どうせ凶暴ですよーだ。」


灰崎
「凶暴同士、
お似合いなんじゃねーの?」


ひかり
「もう別れちゃったもん…。」


灰崎
「あーーウザってぇなー。
つか、虹村さんに会ってねーんだろ?
会って話してこいよ。
さっきも言ったけどな、
ただの虹村さんの嫉妬だよ。」


ひかり
「でも…」


灰崎くんがスマホを見た。
メールがきたらしい。


灰崎
「まぁ、後は自分で決めんだな。
オレ、行くわ。」


ひかり
「灰崎くん!」


灰崎
「あぁ⁈まだなんかあんのかよ?」


ひかり
「あの…ありがとう。
話聞いてくれて…」


灰崎
「虹村さんとヨリ戻したら、
また口説いてやるよ。」


そう生意気なことを言って、
不敵な笑みを浮かべ、
灰崎くんは行ってしまった。


わたしはコートに残された
あまり空気の入っていないボールを
ポンポン…とドリブルしてみた。


今のわたしみたい…。


灰崎くんはああ言ってくれたけど…
やっぱり会えないよ…


でも、修造に会いたい…
抱きしめてほしい…


修造のこと…忘れられないよ…
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