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〜虹村 修造のお話〜

第34章 -帰り道⑥-(回想)


最後の競技は対抗リレー。


オレはアンカーの前。
アンカーは平澤さんだった。



オレはリレー前に
平澤さんに怒られると思ったが、
特にお咎め無しだった。



リレーが始まり、常に接戦だった。
紅白どちらも、抜いては抜き返し…
オレにバトンがまわってきた時には、
差はほとんどなかったが、
紅組のほうが少しリードしていた。

そう…今日と同じだった。



平澤
「虹村〜っ‼︎抜かせよっ‼︎」


平澤さんの怒号のようなゲキが飛ぶ。



もちろん全力で走った。
負けるのは性に合わない。



虹村
「うら〜〜〜〜〜〜〜〜っ‼︎」




あと少し…あと少しが追いつかない。




ひかり
「虹村くんっ‼︎頑張って‼︎いけーっ‼︎」



虹村
「(…‼︎ひかりさん…⁈)」



あの時もひかりの声が聞こえた。
ひかりは応援席から全力の
大きな声で応援してくれていた。


自然とスピードがあがっていたと思う。


ひかり
「虹村くんっ!抜けるよっ!」


ひかりの声だけ
やたら鮮明に聞こえていた。

やっぱ1年の頃から好きだったんだな…。


オレはひかりの声に後押しされ、
紅組の奴を抜き去り、
平澤さんに1位でバトンをまわした。



もちろん白組は1位だったし、
総合でも優勝した。
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