第5章 -帰り道②-(回想)
-回想(1年前)-
俺が1軍昇格して初めての練習試合。
つっても、
俺はまだベンチ入りしてなかったが。
もちろん帝光は圧勝だったが、
1つだけいつもと違うことがあった。
第3Q残り1分…
平澤さんへのマークが
かなりキツかったのは、
誰が見ても明らかだった。
「…っ‼︎‼︎」
バタンッ…‼︎
ピーーーーッ‼︎‼︎
平澤さんと相手選手が
リバウンドで接触して、
平澤さんは着地の時、
足を捻ったらしく、
立ち上がれなくなった。
真っ先にコートに飛び出したのは、
ひかりさんだった。
「平澤くん!平澤くん!」
ひかりさんは、
必死に平澤さんを呼びながら、
懸命に手当をし、そのまま
ひかりさんと顧問の先生が
平澤さんに付き添って病院に行った。
平澤さんは、病院から
そのまま帰宅したらしかったが、
ひかりさんは学校に戻ってきていた。
他の部員もいったん学校に戻ったが、
すぐに解散したので、
オレも帰ろうとしていたが、
ひかりさんが気になり、
自主練することにした。
ひかりさんは、
体育館にあかりが付いてたら、
きっと体育館に寄るだろうから。