第30章 -帰り道④-
マジバであいつらと別れ、
ひかりと2人で帰る。
今日は会えると思ってなかったから、
ちょっと変な感じがする。
「今日のこと、修造も知ってたの?」
「いや、まったく…。
帰りにいきなり桃井に拉致られた。」
「そっか。ビックリしたね。」
ひかりはその様子を想像したのか、
クスクス笑っている。
「いい後輩だね。」
「あぁ…てか、
黄瀬のことなんなんだよ⁈
好きだったのか⁈」
「えっ?違うよ〜。
黄瀬くんだって、なんていうか、
本気の…恋愛の好きじゃなかったと思うよ?」
「んなの、わかんねーじゃねぇか。」
「そんなことないよ〜。
それに修造がいない間に
皆に告白されちゃったもん♪」
「はぁっ⁈」
皆って…あいつらか⁈
「皆いいコたちだよね。」
「おいっ‼︎どういう意味だよ⁈
皆って誰だ⁈」
「そういう意味の告白じゃないってば。
大丈夫!修造が1番だから♪」
「…っ⁈なんだよ、急に…」
やべ…。
なんかオレ取り乱しすぎだよな…。
「修造?」
「…なんだよ?」
「3年間お疲れさまでした。」
…チュ。
…っ⁈
ひかりはいきなり立ち止まり、
背伸びしてオレの頬にキスをした。
ひかりのほうから…まぁ、頬だったけど…
道端でするなんて珍しい。
「えへへ…
やっぱりちょっと恥ずかしいな。」
「こっちのがいい。」
…チュ。
オレはひかりを抱きしめ、
頬ではなく唇に…深く長いキスをした。
「…っ。んんっ。ん…っ。」
道端だったので、
ひかりは恥ずかしそうに抵抗したが、
オレに力がかなうわけもなく、
そのままされるがままだった。
「もうっ。こんなトコで〜〜っ。」
オレが唇を放すと、
ひかりは恥ずかしそうにむくれていた。