第27章 ----Another side----
「ひかりちゃん、無理してないか?」
「え?何をですか?」
「あいつはなんでも
自分の頭で解決させてしまうから…。」
「…わかる気がします。
わたしは無理はしてないけど…
あ…少し…淋しい時もあるけど…
でも、無理に聞き出すのも
よくないかなって思って…。
何かあるのかなぁって思っても、
修造が自分から話すのを
なるべく待つようにしてます。
母がそうなので…。
急かしちゃいけない…って。」
「そうか。ありがとう。
ひかりちゃん、
オレから聞いたって
あいつに言わないでくれるかい?」
「…?はい。」
「あいつ…たぶんバスケ部の主将…
辞めたんじゃないかな…」
「えっ⁈」
わたしも…それは何度か思った。
修造なら、考えなくもない。
でも、修造からは何も聞いていなかった。
「オレの勘なんだがな。
こんなこと…オレが言うのも変だけど、
あいつは頑固なトコあるし、
誰かに相談したくても、
自分からはなかなか話さない。
オレの病気のせいで…」
「そんな…おじさまのせいじゃ。」
「でも、勝手だが…
あいつを支えてやってほしいんだ。」
「はい。」
そこまでおじさまが話したとき、
修造が来た。
暫く3人で話していて、
修造がいったん病室出たとき…
「修造、ひかりちゃんのこと
大好きなんだな。
あいつがあんなにわかりやすいなんてな。」
突然おじさまがそれだけ言った。
修造がすぐ戻ってきたから、
詳しく聞けなかったけど…。
修造に言ったことばは全部本心だよ。
でもね、おじさまのことばがなかったら、
わたし、あんなに落ち着いて
修造の話聞けなかった。
修造のことを支えてあげたい。
修造のことが好き。