第23章 -初対面③-
親父の容態が、
やっといったん落ち着いた。
オレはひかりに連絡をし、
双子たちを迎えに向かった。
ひかりの家に向かいながら、
医者のことばを思い出す…。
『2度目の夏を越すのは…
厳しいかもしれません。』
なんでだよ。
昨日までは普通だったし、
最初はすぐ治るって…
涙が出そうになるが、
これから光平と笑未に会うのに、
アイツらにそんなトコを
見せるわけにはいかない。
アイツらを不安にさせられない。
オレは表情を引き締め、
ひかりの家の前に立った。
そういえば…
ひかりをいつも送ってはいたが、
ひかりの家に入るの初めてだよな。
「虹村くん?」
インターフォンを押すのを
躊躇していると、
オレは声を掛けられた。
…?
この声…。
暗いからハッキリ見えないが、
似ている…。
まさか…