第22章 -急変-
「あ、お兄ちゃん!」
お袋と言い合ってたら、
光平たちが戻ってきた。
笑未は寝ているようで、
ひかりが抱っこしている。
「お母さん、お父さんは?
お父さんはもう治った?」
光平はお袋にしがみついて、
必死に尋ねていた。
「ん…?ひかりちゃん?
お兄…ちゃん?
あ、お母…さん。
お母さん!お父さんは?」
寝ていたはずの笑未も起きて、
お袋に駆け寄った。
「修造…」
ひかりは心配そうにオレを見る。
オレは処置室を見つめることで、
ひかりの質問にこたえた。
「悪かったな。
光平と笑未…ありがとな。」
「ううん。わたしは何も…。」
「よくココわかったな?」
「笑未ちゃん…
疲れたみたいで寝ちゃって。
光平くんもおなかすいたみたいで、
いったん病室まで行ったの。
そしたら、ココにいるって
看護師さんに聞いて…。」