第43章 俺の大好きな妹が遂に結婚してしまった話【黒尾 鉄朗】
俺、黒尾 鉄郎 25歳
隣にいるのは俺の妹、黒尾 葵 23歳
俺達は、いや少なくとも俺はこいつが好きだ
異性とかじゃないぜ?
それは世界の掟的にはダメなんだろ?
そう、俺はこいつのことを"妹"として可愛がってきた
小せえ時は葵の手を引いて、外をあっちへ行ったりこっちへ行ったりととにかくどこへ行くにも手は繋いで肩を並べて歩いていた
それが小学校高学年になるまでは続いてたかな
ほら、さすがにそれくらいのお年頃になるとよ
周りの目とか気にすんじゃん?
俺は別に何とも思わねえけどやっぱり葵は恥ずかしがって繋いでくれなかった
その時の悲しさっつーか、寂しさは今でも忘れねえ