第42章 ちょっと遊びませんか?【赤葦 京治】
今日も私は誰も居ない教室で彼を待つ
付き合ってかれこれ4ヶ月
未だ触れ合うだけのキスまでしかしたことがない
とは言っても、彼は部活に没頭しているし、片や私は何の部活にも入っていない
クラスも離れているし、触れ合うのはこの放課後の帰る道中だけなのだ
葵
「…………もうちょっと触れ合ってみたい
なんて、わがままかなぁ………」
壁に机をひっつけて、その机に座り壁に身を預けながら足をぶらぶらさせる
あえて真っ暗にした教室はスマホをいじる光だけが炯々として眼に入る
ネットで『彼と進展するコツ』を食い入って眺めていた
「―、津田、起きて」
葵
「………ん? あれ、寝ちゃっ――!?」
顔近!
暗くてわかんないけど近いと思う!!
なんかそんな気がする
赤葦
「ごめん 遅くなった」
葵
「ううん!!ごめんっ、今帰る準備するからっ」
机から降りようとすると、彼は待ってと言ってそれを制した
外は暗くて、外灯だけが彼の顔をチラチラと照らす
葵
「? どうしたの?」
ポスンーーーーー
葵
「!?」
私の肩に!
あ、あかっ、赤葦君が頭をポスンって!!
ちょ、ちょっと
これどうすればいいのっ/////
葵
「あ、赤葦君……?」
赤葦
「やっぱアンタは安心する……」