第35章 今日は魔法が使える日【二口 堅治】
二口
「赤ずきん、」
葵
「どうしたの?オオカミさん」
二口
「もう、俺と関わってはダメだ」
葵
「なんで?」
二口
「俺はオオカミでお前は赤ずきん
俺達は結ばれてはいけないんだよ……」
葵
「………イヤよ
そんなの誰が決めたっていうの!?」
猟師
「いたぞ!打てー」
草(ダンボールの)から男数人が顔を出して俺におもちゃの銃を向ける
そこへ、赤ずきんが俺をかばって飛び出す
葵
「ダメー!!」
パンッ、パンッ、とおもちゃの銃から空砲が鳴り響く
そして、赤ずきんが倒れる
二口
「赤ずきん……!」
俺は猟師を威嚇して一掃し、赤ずきんの傍に座る
二口
「赤ずきん……!
赤ずきん!
せめて、お前に伝えたいことがある」
どよっと、会場中が騒がしくなる
当たり前だ
俺、今シナリオにないことしてるもん
二口
「俺、お前の事が好きだ
大好きだ」
そして、目を閉じている葵の唇にキスを落とした
きゃー♡と、黄色い歓声
そして、幕は閉じた