第31章 Triangle【影山 飛雄×月島 蛍】
そのまま、影山に腕を引っ張られる
葵
「わっ!?」
あまりの力強さに前へ足が進んだ
バタン
後ろで扉を閉める音がした
振り返ると、月島が扉を閉めていた
葵
「え?ちょっと……??」
影山には腕を掴まれたまま、月島は前から迫ってくるし……
月島
「どうせ王様も僕と一緒なんでしょ?
言いたかったこと」
影山
「……まあ、な」
影山の顔が不機嫌な顔になる
葵
「ちょっと、月島!
あんまり影山煽っちゃダメでしょ!」
月島
「何いってんの?
僕達を煽ってんのはー
「君デショ?/お前だろ」
見事にハモる目の前の2人
葵
「へ?」
ずいっと2人が近寄ってくる
後ずさりするも、壁にあたってしまう
2人に壁に手をつかれ、逃げ場も失ってしまう
月島
「葵」
低く、すこし甘いような声を耳元で囁かれる
葵
「ひゃっ」ビクッ
囁かれた耳を抑える
影山
「葵」
影山にも月島同様に囁かれる
私は、両耳を抑えてフラフラと壁づたいに座り込む
2人に両手を耳から外され、そして
月島
「僕、葵のことが好きなんだけど」
影山
「俺、葵のことが好きだ」
片耳ずつ、2人に囁かれる
葵
「/////」ビクッ
今自分が紅潮しているのがわかった