• テキストサイズ

【ハイキュー】もしも〜だったら

第8章 悔しい涙


*****

試合は2対1で負けてしまった。

(あ、やばい....涙出る....)

吉村は試合が終わってすぐ、体育館を出た。
階段を降り、廊下を少し進んだ先で止まった。
暫くすると烏野たちが出てきた。
みんな、悔しい顔をしている。
最初に田中が出てきて、吉村に気づき、立ち止まった。

「ごめん、美颯。今はだめだ」

そう言い、吉村の横を通り過ぎようとしたとき、吉村は田中の腕を掴んで、無理やりこっちを向かせた。
と、同時に吉村は背伸びをし、田中を抱き寄せた。
肩に顎を載せ、手を後頭部に添えた。

「田中」

その一言で、田中は塞き止めていた涙を流し、吉村の背中に腕を回し、きつく抱いた。
その様子を見ていた烏野たちも、次々に涙を流していく。

体育館から次の試合開始のホイッスルが鳴った。
歓声も大きくなる。

負けたんだと、思い知らされる音が次々と耳を刺激する。
みんなが泣き止んだのは、しばらく後のことだった。

悔し涙fin.
/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp