第1章 再会
元に戻りましょうか。
現:第2体育館前
「でさ、俺になにか話したいことがあるって・・・」
「はい。
・・・・・・私のこと、覚えていますか?」
「えっ、えーっと名前教えて?」
「・・・私は生野夏妃です。」
「えっ・・・夏妃ちゃん?本当に!?」
「本当です。嘘はつきません。」
「あの時と印象が変わってるもんだから分からなかった。いつ帰ってきたの?」
「つい1週間ほど前に帰ってきました。
・・・怒ってないんですか?」
「何が?」
「何って、約束を守れなかったことです。『また明日』って約束したのに」
「ああ、それなら俺は怒ってない。
大丈夫だよ。夏妃ちゃんになにか事情があったんでしょ。」
「はい。でも良かった。ぶつかった人が孝支くんだと知って私は怖かったんです。『なんであの時の約束を守ってくれなかったの』って怒られそうで、」
すると孝支くんはにっこり笑って許してくれた。
そこで昼休みの終了のチャイムがなったのでお互い昇降口で別れた。