第4章 開始
試合が始まる。
私と潔子は孝支くん、澤村くん、東峰くんの3人に「頑張れ!」と喝を入れてみた。
サーブ権は1年生チームの澤村くん。
澤村くんが打ったボールは先輩チームに軽く拾われた。拾われたボールはセッターに繋げられ、セッターは読んでいるスパイカーのほうへ上げてスパイカーが打った。
そのスパイクを阻止しようと、東峰くんと澤村くんが跳んでいた。ボールは東峰くんの腕に当たって先輩チームのコートに落ちた。
「入った・・・。入ったよ!潔子!」
「うん。先輩から点を取るなんて、凄いね」
私たちが興奮してる中コート内の3人も喜んでいた。
バレーは見てる側もこうやって楽しめるから好きだな。
私の顔は笑顔で溢れてたと思う。
「夏妃、凄く嬉しそう。何かあった?」
「うん、バレーって見てる側も楽しめるから好きだなって思って・・・」
また、試合が再開された。
やっぱり、高校に入ったばかりの3人はちょっと辛そう。
でも、どこか楽しそうだった。