翔
そんなこと、できません!
必ず全額、自分の力で稼いだものをお返ししますから。
智
……わかった。
翔は紙を開いて、金額を訂正してから三つ折りにして智に渡しました。
智は、今度は素直に受け取りました。
翔
〜っていう事があってね。
その借用書はその時のものなの。
雅紀
へえー。
そういう事があったんだあ。
雅紀がたい焼きを食べ終わった時に、智お爺ちゃんが言っていた借用書のことを思い出しました。
その事を智お爺ちゃんに聞いたら、翔お母さんが「懐かしい〜」とその時のことを話してくれました。
潤
……。
(ぼーっとあの時のこと考えてたら、いつの間にかその話になってたぜ…。)
和也
お金、どうなったの?
翔
お金はバイトして返したよ。
智
おう。返してもらった。
ちゃんと毎月5000円を持ってきてくれたんだよな。
送ってくれて良かったのに、マジ翔ちゃん律儀だよな。
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