翔
家出してたったの一日で帰るなんて…。
そんなの、ワライモノじゃないですか?!
翔はそう言ったあと俯き、膝の上で拳をぐっと握りました。
智
駄目だ。
帰りな。
智は、元妻が置いていった茶封筒を水屋箪笥から取り出しました。
そして、それを翔の右手に握らせました。
翔
これは?
智
俺の嫁が出ていく前に置いていった金が入ってる。
それで家に帰りな。
金は返さなくていいから。
親御さん心配してるぞ?
翔
心配なんて…、、
智
心配してるに決まってる。
昨日家を出てから連絡も入れてないんだから。
とにかく、帰って顔は見せるんだ。
翔
……はい。
智
よし。
俺も一緒に行ったる。
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