鶴丸国永
いや、すまん。
そうか、俺はそんな風に見えているんだな。
一期一振
ええ…。
なので単刀直入に申し上げます。
鶴丸殿は主を本当はどう思っておられるのか、お答えいただきたい。
鶴丸国永
俺は、あの娘を……
いや、いいんだ…
一期一振
…私はあなた方の間には特別な絆があるのだと、そのように感じでおりました。とても入り込む余地がないと。
鶴丸国永
…一期一振……
一期一振
しかし、鶴丸殿がそのようなお気持ちでおられるのであれば、私は遠慮など致しません。
鶴丸国永
…そうだな。
きみであればあの娘を幸せにしてあげられるかもしれん。
一期一振
鶴丸殿、あなたは…っ!
鶴丸国永
俺は臆病だ。
俺が、刀である俺が、人の子である主を幸せにすることなど到底できない。
正直に言えば、その役目をきみに押し付けてしまうような卑怯者でもあるんだ。
一期一振
鶴丸殿はそれで宜しいのですか?
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