「…いや…、平日の昼間だよね？今…。」

「フッ……」


（今日のオレもキマッてるな。眉毛の手入れも上手くいった）


手鏡でマイフェイスを飽きる事なく眺め続ける。

「いや、みんな何かしないの？」

下がり眉をさらに下げる。

何かと言われて、とりあえず暴れだす十四松

「どっせええぇぇえいー！！！」

ドンガラガッシャッーーーン！！

赤塚先生の写真が床に転がる。
転がるったら転がる。

「みてみてー！！すごろくみつけたー！！誰か一緒にやる！！？！」

十四松が、にこにこと手に持っているのはすごろくだ。


タイトルは

『人生負け組なニートに送る、せめてすごろく世界だけでも勝ち組になりたくないか？いやなりたいだろ？でもな人生そんな甘くないんだよ、くそニート童●××シコスキー双六』

赤塚先生の写真を飾り直し、オレは十四松が持ってきたすごろくに目をやる。


「イイものを持ってきたな十四松！すごろく…それは人生の縮図！！気まぐれなダイスに翻弄され一喜一憂する様は、まさに人生そのものっ！！面白い！オレは乗ったぜ」


さぁて、他のブラザーもノリノリで参加するだろう。


オレは十四松とすごろくを広げ始める。

「ほんと、カラ松兄さんはイタイよねー？」


僕は、スマホをいじっていた手を止めて
すごろくを見た。


「うわっ……何このすごろく。
　タイトルからして危険な
　においしかしないんだけど！？
　な…なんか、怖くない？
　やめておこうよ……？」

「トッティは相変わらず臆病だな。そんなんじゃいつまでたっても…っていたぁーーーっ！！何だコレ！誰！？箱にネズミ捕り仕掛けたの！？『人生そんなに甘くない』ってそーゆーこと！？」

オレとしたことが、まんまと罠にはまってしまった。だが、ブラザー達を魔の手から守った！オレは守ったんだ！

というわけで、箱を開ける続きは十四松に任せるとしよう。

…トド松は、なぜか傷を負ったオレを見て笑っている。

「にーーさーーん！！」

負傷したカラ松兄さん、僕の持ってきた双六のせいで！！

負傷した兄さんのかわりに僕があけるからね！！

バッと箱に手をかける。
どうやらねずみとり機はもう仕掛けられてないみたい！

「ふんぬ！！！」

勢いよく開けすぎて、宙に舞う双六ボード！

「おおうっ！！？」

床に広がるボード、一緒に入っていた双六が僕の頭の上に落ちた。

「おおおおとおううううおうお！？！！」

バチバチバチバチ！
凄い音と一緒に体がバチバチした！

「はっはー！バチバチでっせー！！！」

髪の毛逆立ち捲った十四松
完成

「ただいま～♪あれ？お前らなにやってんの？ってか、十四松、どしたのその頭ーーーなんでそんなバチバチ
なってんの？」

「おそ松兄さん！お帰り！なんかサイコロが落ちてきたら、バチバチってなってビリビリしたらこうなってたー！」

あっはは！まだバチバチしまーーっする！
帰ってきたばかりのおそ松兄さんのために、解説しまっする！

「えーとね、えーとねこんな感じ！」


完全に引いてるっぽいトッティに落ちてあったサイコロを投げて渡した後に


負傷しているカラ松兄さんに近づく
そしたらカラ松兄さんも毛が逆立った！

「うっはーーーい！御揃いだっぺー！！」