色々なことから息抜きしたかったので「CDC企画」の裏話をします。
興味のない方はスルーしてください。

＿＿＿＿＿


⑴題名解説：「The Premium Edition」

この企画に参加することを決めた時、まずチョコレートを意識した作品を書きたいと思いました。バレンタイン企画なので当然の思考回路だったとは思いますが、その上でどうやったら自分らしい作品ができるのかを模索しました。その結果、甘いストーリーは断念。ラブラブな夢小説は私の得意分野では無いので、そちらは選択肢から外します。内容は自由に書きたかったので、「甘いお話」と言う縛りはあえてしませんでした。

では、どうやってチョコレートと作品を繋げるか。しばらく考えたのち「ならば作品自体をチョコレートとして扱おう」と決めました。プレゼント用に市販で売っているチョコレートの詰め合わせのように、糖度の違うお話を書こうと決めたのです。ですので、今回は珍しく複数のお話を用意しました。それぞれ違うジャンル、それぞれ違う傾向、それぞれ違う内容でより多くの読者が楽しめるように努めました。

ですので、それぞれの章題は実際に存在するチョコレート名（フランス語）を使っています。

第一章の「Cœur Ganache Noir」は直訳で「ブラックハートガナッシュ」。ハートの形をしたビター味の生チョコです。ハート型を選んだのは、このお話がバレンタインを意識した唯一の作品だからです。夢主が月詠に恋慕している気持ちをチョコレートの形で表しています。しかしその反面、この章は悲恋、しかも容赦なく夢主の恋心を握りつぶす内容になっているので、それと比例し、章題も苦みのある「Noir」で表現しました。

こんな感じで企画用に書いた複数のお話の詰め合わせを「極上のチョコレートを厳選したプレミアム版」と称し、「The Premium Edition」と格好つけて全体の題名にしています。

＿＿＿＿＿


⑵夢主命名解説：「Cœur Ganache Noir」の冥隷

ドリノベのシステム上、夢主の名前は「アスカ」で統一しています。ですが、実は各作品の夢主にはそれぞれ違うデフォルト名を命名していました。そしてこの章の夢主は冥隷（みょうれい）と言います。

名前変換を行う夢小説では無意味なため、本編では語りませんでしたが、裏設定として夢主は地雷亜によって名付けられています。月詠とほぼ同時期に弟子入りしましたが、その時は名が無かった……と言う始まりです。

弟子入りの際、地雷亜は初めから月詠を気に入っており、修行も月詠を優先するつもりでいました。地雷亜にとって月詠こそが吉原を率いる人材だったので、夢主には影で支えるよう（出しゃばらないよう）教育を叩き込みます。よって、「 闇（冥）に紛れて月詠に付き従う（奴隷になる）使命を請け負った女」→「冥隷」と名付けています。以上が本編内での裏設定です。

ここからは作者として命名した理由です。

まず、この夢主には「星」を連想させる漢字をどうしても使いたかったのです。銀魂の中でも「日輪→太陽」「月詠→月」を連想させていますので、夢主は星にちなみました。

中でも謎が多く、近代の研究で残念ながら外部太陽系から外された冥王星の一文字を拝借しています。有名ではあるものの、太陽からも地球を回る月からも遠い存在として表現したかったのです。

もう一文字は奴隷から拝借。地雷亜の意向により、並みの人間としての権利も自由も愛も与えられない生活を送った夢主。そして心の拠り所だった月詠でさえも銀時に奪われる、哀れな人生をこの文字に表しました。今回は何もかもが不遇な夢主を書きたかったので、あえてネガティブに名付けています。

＿＿＿＿＿


息抜きにお付き合いくださり、ありがとうございました。予定は未定ですが、また続きをいつか日記に投稿します。