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日記
夢日記 前編 16日

そこはおばあちゃんの家。いつもなら和室がある部屋のふすまには、見たことのないドアが2つ並んでいる。
私は左側のドアを開けた。すると、目の前には見たことのない樹海が広がっていて、30代くらいの女性がオノを持ってこちらを見ている。
「あそこの木を切りな。」
いつの間にか来たドアは閉まり、開かなくなっている。
私はその女性からオノを受け取り、命令された木に向かってコケのぬかるんだ地面をよろよろと歩き出す。
危ない‼と思った時にはもう遅かった。私はコケに滑り、そのまま樹海の傾斜を滑り落ちていく。
とっさに木に掴まり止まったが、下を見ると言葉を無くした。
下は崖だった。私が上に登ろうと地面を蹴ると、土がぼやけた崖下の地面に吸い込まれていく。唖然としていると、どうやら私の掴まっている木が腐っていることに気がついた。私が動くと嫌な音をたててゆらゆらと揺れる。
まずい...!と思った時、私の体はグイッと物凄い力で引き上げられた。どうやら女性が助けてくれたようだ。
あまりの急な出来事に動揺していると、女性は今の事を気にもしない様子で、
「早く。」と少しイライラした声色で言ったので、私は駆け足でその木に向かいオノをバットみたいに5回ふった。その木も腐っていたようで、すぐに倒れた。
倒した木をぼーっと眺めていると「今度はうさぎを殺せ」と女性の声が遠くの方から聞こえた。右を向くと小さな白いうさぎがこちらを見ている。私はかわいそうとも思わずにうさぎに駆け寄り、耳を乱暴に掴んでオノを振る。頬に生暖かい液体が飛び散ったが、私は2つになったうさぎを無関心に見つめた。
ふと、我に返った。ドアは、ドアはどこだろう?枝で足を怪我しながらドアを探していると、樹海にはどう見ても不自然なドアが一つ。
ドアはすんなり開いた。目の前にはお母さんと、白衣を着た医者のような人と、裸の知らないおじさんが私を見下ろしていた。3人とも驚きと困惑した目で私を見てくる。言いたいことは沢山あるが、とりあえず「どうしたの?」と聞くと、お母さんが小さく震えながらこう言った。

後編に続く

[関連ジャンル] 人物  [作成日] 2020-04-17 01:38:45

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