真新しいい草の香りの中すやすやと気持ちよさそうに眠る彼女。俺の腿に広がる柔らかな彼女の髪は時折外から吹くそよ風に揺れる。
無防備な寝顔だ。
引越しの準備やら片付けやらで、この所なかなか休めなかったからな。疲れていたのだろう。
「…ありがとな」
髪を撫でると擽ったそうに身じろぎして俺の指を握った。子供のような仕種に口元を緩める。
今までお互い仕事だなんだでこんな時間はあまり作れなかった。せいぜい飯食ったり、たまの休日に会ったり。
だが、これからは家にいる間は一緒に過ごせる。朝も夜も、休みの日も一緒だ。それだけで嬉しい。
今夜は俺が飯を作ろう。っても簡単なものしか出来ないが。米炊いて魚焼いて、味噌汁を作る。
あぁ、その前に食材を買いに行かないとな。
でもまだもう少し。寝かせてやりたい。
柔く撫でた頬はひんやりとしていた。
握られた指にはめられたシルバーの指輪が光を弾く。寝息を立てる彼女に小さく笑みを零した。
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轟くんと。
お家の条件はタイトル一択。
あとは好きなように決めさせてくれます。でも段々火がついて風呂は檜にしようとか言い出します。
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