第36章 怖がり系女子:日向
……待てよ。
お化け屋敷で怖がる彼女に頼られるって、男の憧れだ。
出来んじゃね?
は嫌々そうにしている。
イケるわ。
「行くか」
「嘘でしょ ! ? 嘘だと言ってよジュー!」
「順平だからってジューって呼ぶな! なんか焼いてんのか!」
嫌がるを入口まで引っ張った。
だが頑固なコイツは負けじと拒否してくる。
怖かったらオレに掴まってろって。
むしろそうしろ!
「オレがいんだろ」
「そういう問題じゃない」
「一人で行くよりマシだろ」
「一人では行かないからマシとかない」
あーうまくいかねぇな。
こいつに口で勝てるわけねーか。
……あんまノリ気じゃねーが、駆け引きしてみるか。
「わかったよ、終わったらあれ乗るから」
「……」
怪訝そうな顔すんなよ!
そんな変な顔初めて見たわ。
こうなったら……最後の手段だ。
「最初はグー!」
「「じゃんけんぽん!」」