第20章 神様が与えた罰
最低だと分かってる。
それでも、俺はもう止められない。
そうして俺らは禁忌を犯した。
「最低っ…。」
そう言った妹の手にはカッターが握られている。
「殺してやる…殺してやる。」
妹の振りかざした腕を掴み、
「お前が殺人を犯す必要なんてないんだ。」
「え…。」
グサッ…。
「いっ…。」
あまりの痛みに倒れこむ。
妹からカッターを奪い自分に刺した。
「咲良…最後まで最低なお兄ちゃんでごめんな。
俺はお前が好きだった…、だから…幸せに…生き…て。」
俺の意識はそこで途絶えた。