第6章 episode 5【レオ】〜出会い〜
なんとなくそんな事を思って、ルリーはレオにもっと質問した。
「じゃあ、レオの趣味は?」
「ん〜、可愛いプリンセスとのお喋りかな」
レオは相変わらず、飄々と答える。
「っ……そうゆうのじゃ、なくて」
「後は、本読むの好きかな」
クスクスと笑いながらも、レオはルリーの質問に答えた。
「そっか、この部屋にも沢山の本があるね」
「今度、一緒にここで読書しよっか」
「その前に勉強、しなくていいの?」
あ…、と二人で目を合わせてクスクスと笑い合う。
そんな楽しい時間が過ぎていった……
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ルリーが後にした執務室で、レオは眼鏡を外して窓の外を見ていた。
「まずいなぁ……」
ぽつり、と呟いたレオは自嘲気味に笑う。
「やっぱ俺達、どこかで似てるんだよな」
誰に向けた言葉か、渇いた言葉は虚しく宙に舞って消えていった。