第16章 【第十五話】順番待ちの恋
その時だった。
書庫室の奥で、女性団員が笑った。
「ラビってほんと面倒見いいよね」
「そう?」
「ティファさん怪我してから特に。ずーっと気にしてるじゃん」
「まぁ……そりゃ気にするさ」
軽く返す声。
けれど、その声音が妙に優しかった。
ティファの指先が、本の端を押さえたまま動かなくなる。
落ち着かない。
どうしてなのか、自分でも分からない。
気付けば、紙の端を少し強く握っていた。
ぱらり、と小さな音が響く。
その音で、ようやく我に返る。
……何を気にしているのだろう。
自分でも分からない。