第15章 目を閉じても【相澤消太】
放課後の教室には
夕日が差し込んで
オレンジ色の影が揺れていた
クラスメイトたちは次々と帰っていき
残っているのは
課題が終わらなかった私と
教卓に座って書類を読んでいる相澤先生だけ。
私のペンは動いているけど
心はちっとも落ち着いていなかった。
今日、訓練でまた足を引っ張ってしまった。
爆豪くんに怒鳴られ
轟くんにも「焦りすぎだ」と言われて
自分の無力さに落ち込んでいた。
わかってる。
みんなは悪くない。
私が、ちゃんとできてないだけなんだ。
相澤「.....溜息がうるさい」
低くてだるそうな声が聞こえて
私はびくっとなった。
思わず顔を上げると
相澤先生がこちらをじっと見ていた。
いつの間にか書類を閉じていて
その目は寝袋から出た猫みたいに鋭いけど
どこか、あたたかかった。