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ハリー・ポッターと笑わないお姫様【1】

第8章 翼を得た少女



「まぁ、とにかく君だけでも無事で良かったよ」

「うん、でも助けてくれたジョージに今日1日、言うことを聞くように言われたんだ。一体何をさせられるんだろう……」
チユは肩をすくめて、不安そうに目を細めた。


ロンの顔色が一気に青ざめる。目を大きく見開いて、まるで命の危機を感じているかのようだ。


「きっと悪戯商品の実験台にされるよ…!あの2人、容赦ないからな!ああ…友達が2人もホグワーツから居なくなるなんて…」

「ちょっと!縁起でもないこと言わないでよ!」チユがロンの肩を軽く押した。

「だって、君はフレッドとジョージの恐ろしさをよく知らないから!」ロンは目を大きく開けて、必死に警告している。


その後、ロンは2人にされてきた数々の悪戯の話をしてくれた。
それを聞いて、チユは思わず頭を抱えた。
「あぁ、自分はホグワーツで一番借りを作ってはいけない人物に助けられたんだな」と実感した。


それから、あっという間に時間が経ち、夕食の時間が近づいてきた。ロンが腕時計を確認し、ちらりと窓の外を見る。


「こんなに遅いってことは、ハリー、何か罰を受けてるのかな?」


ハリーがマクゴナガル先生に連れられてから、もう小1時間が経っている。退学処分であれば、きっともうとっくに処分を言い渡され、寮に戻ってきているはずだ。


ロンは苛立たしそうに口を尖らせ、顔をしかめた。「悪いのはマルフォイなのに、何でハリーだけがこんな目に遭わないといけないんだ…!」

「まあまあ、罰則で済んだなら、まだ良い方だよ。少なくとも、退学じゃないんだから」
チユは軽く手を振りながら、励ますように言った。


先程のロンの話を聞けば、罰則など可愛いものに思えてくる。


「うーん…まあ、そうだけど…」ロンは腕を組んで、口をとがらせながらうなずいた。「あのマルフォイ、本当にムカつくよな!」

「それは同意するけど、今はハリーの無事を願おうよ」チユは優しく微笑んだ。

「うん、そうだな」ロンは少し落ち着いたように肩をすくめた。「でも、僕、もうお腹ペコペコだよ…」


「じゃあ、先に大広間行って待ってようか。夕食を食べ損ねたら大変だし」チユは笑いながら提案し、ロンを元気づけた。

ロンは大きくうなずき、笑顔を見せた。「そうだ!腹が減っては戦はなんとやら!だからね!」


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