第1章 空からの知らせ
「無理だよ、私、呪われてるもの…」
「呪い?」男は不思議そうに尋ねた。
チユは顔を背けたまま、後ろに回ると、ゆっくりと服を脱ぎ、背中を男に向けた。
その背中には、黒く忌まわしい羽が生えていた。
鳥のような美しい翼でも、妖精や天使のように神秘的なものでもなかった。
まるで悪魔のように、黒く、陰鬱で不気味な羽だった。
それは生まれた時から彼女に付いて回るもので、決して自分から離れることがなかった。
孤児院でのいじめも、この羽と異色の瞳が原因だった。周りの子供たちはその羽を嫌悪し、次第にチユは孤立していった。
彼女はその羽が自分の呪いの証であるかのように感じていた。
孤児院の他の子供たちの冷たい視線や、言葉の暴力が彼女を深く傷つけていた。それでも、誰かに頼ろうとしたことは一度もなかった。
だって、誰も自分を受け入れてくれるわけがないと思っていたからだ。
チユは、男を見ようとしなかった。
彼女の心の中で、どんなに強く否定しても、この羽が自分に取りついている現実を変えることはできなかった。
だから、どうせ誰も理解してくれないだろうと、心の中で決めつけていた。