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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第24章 保科の休日✿番外編


どこに行ったんだろう…すぐ追いかければよかった。

キョロキョロと辺りを見渡してオカッ…マッシュヘアを探す。


電車で行ったのかなぁ…。

近くを通りかかった隊員に副隊長を見なかったか聞くと、駐車場の方へ行ったと教えてくれたので急いでそちらへ向かう。


駐車場へ行くと黄色い車に乗ろうとしている彼を見付けたので、慌て近寄り助手席に乗り込んだ。


「っ!なっ、なんや!?ついてきとるんはわかっとったけど!……どしたん?」


やっぱりわかってたんだ…まあでも、車にまで乗るとは思わないよね。


「任務です!」


「なんの!?」


「今日は、休日に隊長のおつかいを頼まれた副隊長についていくという任務を受けております。」


ニコニコしながらシートベルトをつけると待て!とその手を取られる。


「僕が隊長に言うから、来んで。」


なんで…私と行きたくないんだろうか。

なんでダメなの?と見つめても、彼はシートベルトをつけながら耳に手をあて、隊長と話していた。


「しゃーない…ええで、行こか。」


どうやら隊長は彼の意見を許可しなかったようだ。


「あの、なんで嫌なんですか…?」


訓練とかあるやろ…と歯切れ悪く言う彼に不信感を抱く。


「……昨日、すごく楽しみにしてました。」


困らせたいわけではないけど、昨日一緒にいれなかった分、今日は一緒にいて欲しかった。

でも休日まで私といたくないなら、申し訳なく思う。


「ごめんて…僕の用事終わったら君は訓練戻るん?一緒におれるんやったら、埋め合わせさしてくれへん?」


車を走らせた彼はバツが悪そうに声を沈めたので、謝る代わりにありがとうございます!と返した。

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