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お散歩日和―にのあい―

第3章 二宮財閥









「ここだよ」

「「………」」



俺は、待ち合わせたおーのくんに連れられて、ニノの実家まで来ていた


ニノの実家は閑静な高級住宅街の中にあったんだけど

一際大きくて壮大(笑)なソレは、家と言うよりは…



「……なんだ、コレ?家か?

…どっちかって言うと、公園じゃね?

てか俺最近こんなのばっか見てんな(汗)」



櫻井くんがバカでかい門を見上げて呟いた



「ホントだね、同感だよ(笑)自宅の門でこんなにデッカイの見たコト無いよ俺も」

「ニノ、いるかな?」



おーのくんがデッカイ門の脇にある、インターフォンを押した



『…はい、どちら様で御座いますか?』

「あっ…」



俺はハッとした



(この声は、昼間の…)



「あ、僕、大野です、和也君の友達の…」

『ああ、大野様。どうも、お久しぶりで御座います』

「その声は…景山さん?」

『はい』



(…やっぱり)



「あの、和也君と連絡が取れなくて困ってるんです。

和也君、帰ってますよね?今、居ませんか?」

『大変申し訳ございませんが、ぼっちゃまは只今大変ご多忙で御座いまして

落ち着きましたら此方からご連絡をさせて頂きますので、今日の所はお引き取り願いませんでしょうか?』



機械的な、景山さんの声

おーのくんはそれでも、語りかける様に言った



「…ねぇ、景山さん、監視カメラで見えてるんでしょ?…ニノを、彼に返してあげて?」

『…申し訳御座いません、お引き取り願います』

「景山さん…」

『大野様がお見えになった事だけは、お伝え申し上げておきますので…

では、失礼致します』
プツッ…

「……」



一方的に断たれる通話

おーのくんが、申し訳なさそうな顔で振り向いた



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