• テキストサイズ

あの方々の守護霊は[me4]

第1章 私は


 私は、ドズル社で働くメカニック担当兼雑務をしている社員だ。
 メカニック担当なんて聞こえはいいが、このドズル社に来てそんなに経ってもいない私は主に雑務ばかりやっていた。書類整理に電話対応、時にはトイレ掃除だってやっている。私は、臨時メカニック担当みたいなもので、普段は機械の「き」の字も触れないような仕事ばかりしていた。
 それでも時々、機械に強く資格も多い私は、ドズル社のゲーム実況者さんの家に直接行って点検や簡単な修復作業に取り掛かることもあった。私は昔から機械が好きなので、好きを仕事に出来るこの会社のことを心から感謝している。
 そうして心から感謝している会社に恩を返すように、今日も雑務に右往左往していると、突如目の前に真っ黄色の魚が現れてぎょっとした。
 現実世界に、突如こんな真っ黄色な魚と遭遇することは、普通はないのである。会社の廊下のど真ん中で。
 そう。私は、視える人間であった。信じられないかもしれないが。
 機械好きな私が、まさか「幽霊」を視るなんて──。
/ 26ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp