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12歳年下の彼に溺愛される話

第103章 彼と私の8月26日



最初は地味なシンプルな
レストランウエディングとかで
着るようなドレスを用意しようかって
そんな風になったみたいなんだけど。

妹がだったらこんな感じに
パーツを組み合わせて
完成するのどう?と提案したみたいで。

妹の友達がドレス1着で
小物やオーバースカート
サッシュベルトだけのお色直しで
凄い可愛かったと言っていて。

本番でも使えたらと
グローブやアクセサリー
サッシュベルトを…買ったのだそう。
パニエも…下に重ねたら
更にゴージャスになるからって。

「色々買って高かったんじゃ?…」

『いいえ、そのドレス1万位ですよ?
ネットで探してる時に、凄い
可愛いドレス見つけたんで、
サッシュベルト買ったショップの
ハンドメイドのドレス買って良いですか?』

ドレスやパニエやサッシュ
ヘアアクセやアクセサリーの
それぞれの内訳を聞いたんだけど。

ドレスを1着レンタルするよりも
全然…安い値段で用意してくれてて。
もっと最初はシンプルな
白いワンピースって考えてたけど
見てる内に欲張りましたと
らしく見えるコーディネートに
妹と葵ちゃんと相談して決めてくれたみたい。

「ねぇ、港斗君……」

『さっきのあの…恰好も…
オーシャンプレイスでしましょうね?』

こっちが全部言わなくても
彼には全部伝わってたみたいで。

チャペルを後にすると
ディナーを頂きに、
レストランへと移動する。

プロポーズプランでの宿泊は
レストランは窓際席が確約になる様で。

明石海峡大橋が
目の前に見える
特等席のテーブルに案内された。

テーブルの上に置かれていた
ろうそくの火がゆらゆらと
揺らめいていて。

薄暗い明るさになっている
レストランの中でその灯りが
私の旦那さんの顔を照らしていた。

テーブルにセットされていた
グラスにソムリエの人が
シャンパンを注いでくれて。

私と彼との
新しいスタートを記念すべくに、
彼がシャンパンが注がれたグラスを
自分の手に取るとこちらに向けて来て。


『僕と巴の夫婦としての
初めての夜に乾杯でもしませんか?』


彼に応える様にして
自分のグラスを私は手に取った。


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