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こちら、MOB飼育係ver.ハロウィン[dzl]

第7章 魔女おらふくん目線


 僕の新しい飼い主のハナさんは、とても優しい人間や。
 僕たちは改造された手乗りMOBで、本当の親とかはよく知らない。僕が知ってる人間は店主って人だけで、それが普通だと思っていたんやけど、ハナさんに出会って色々変わった。頭撫でられたり、一緒にご飯食べることって言ったら他の人間は当たり前のことなのかもしれんけど、僕にとってはとても楽しかったんや。
 そんなある日、ハナさんが僕たちを連れて初めて外にお出掛けした。ハナさんと一緒に外に出るのは、MOB販売所から出た時だけやったから、ちょっとワクワクしたんや。
 ハナさんが来たのは、別の誰かの人間のお家やった。よくよく話を聞いていると、僕たちと同じハロウィンMOBを飼ってる人のお家なんやって。
 ハナさんがそこにいた人間といくらか話したら、僕たちを五人のMOBに会わせてくれた。もちろんカゴのガラス越しなんやけど。
 そこにはドズルさんみたいにパンツしか穿いてないガボチャマンってMOBがいた。僕たちと同じ手乗りMOBやから、並んでみたら本当にドズルさんそっくりでびっくりした。でも、ドズルさんがこう言うんや。
「僕の方が赤パンツ似合ってるよね」張り合うところそこなんやって僕が笑ったら、ドズルさんはさらに言葉を続けた。「そういうおらふくんだってコスプレじゃん」
「これはコスプレじゃないんよ」
 だって僕、本当に魔女なんだもん。僕が魔法の杖を掲げると、キラリと赤い魔法の粉が舞った。
 他にも、ドズルさん以外のバンパイアさんや死神さん、豚のゾンビさんとも挨拶したけど、一番は手乗りMOBの猫ちゃんが可愛かったな。MENも可愛いんやけど、猫ちゃんも可愛いと思うんよ。
 そうして他の手乗りMOBさんとお喋りしていたら、急にハナさんが僕を持ち上げて何かを話したんや。
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