• テキストサイズ

【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎

第9章 私の知ってる直哉くん②※


そのまま離れようとしたななの腕を悟が掴んだ。




びっくりりして、振り返ると同時に、悟の腕の中に収められる。

流れる様なその行動に、ななは一瞬自分が抱かれているのに気付かなかった。




「やっぱり、あんた貰っていい?」




頭上から悟の声が聞こえて、やっと自分が悟の腕の中にいる事に気付けた。




グッと力を入れて引き離そうとしても、しっかりと背中と腰に回された手に動く事は出来なかった。




「……離して…。」

顔をぎゅっと歪めて、ななは悟に言った。




「ムカつかない?自分勝手に振り回す直哉くんに。」

確かに今、直哉には腹を立てている。

だけどそれが悟に抱かれている理由にはならなかった。




「私がどう思おうと、直哉くんと私の事で、悟くんには何の関係も無い。」




そう言いながら悟を睨み上げて、拒否する様に跳ね退ける腕の力を強める。

その小さくて、全く無駄な抵抗に。

悟は笑みを浮かべたままさらに抱いている腕の力を強める。



/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp