第4章 初めての実践任務
〜伏黒恵side〜
翌日、この学校の制服を着てグラウンドに立っていた、
(なんだ、このラグビー場、死体でも埋まってんのか?)
(だとしても、このレベルの奴がうろつくなんて、おそらく2級レベルか、例の呪物の影響だろうか、)
ラグビーのゴールの上に乗ってギェぇと耳障りな声を出している芋虫のような呪霊に向かってそう考える。
(さっさっと回収しないと、)
「クソ、気配がデカすぎる」
すぐ隣にあるような、はるか遠くにあるような呪いの気配に伏黒はイライラしていた。
(特級呪物、厄介すぎだろ。気は進まないが学校を1度閉鎖して、呪いを払い終わってから探した方がいいか、)
などと考えてると生徒の声が聞こえてきた
陸部の高木と西中の虎杖が勝負するらしい!種目は?!砲丸投げ!!
などと騒ぐ声が聞こえる
おそらく高木と言う教師が投げたであろう砲丸
14メートル!と聞こえる。14メートルか、すごいな、と思っていると、
次の瞬間サッカーゴールに砲丸がめり込んだ、
軽く30メートルはあるだろう。
薄ピンクアタマの少年が軽々と投げていた。
(すごいな、アイツ。呪力なしでアレか、禪院先輩と同じタイプか)
などと思う。こんな事を見ている場合では無いなと
校舎に向かおうとする。
すると
「もう半じゃん!」と時計を見た薄ピンクアタマの虎杖が伏黒の横を通り過ぎる。
ッ!!
呪力の気配!
「ア!おい!お前!」
と呼びかけるがその横をビューンと通り過ぎていく。
アイツ50メートル3秒で走るらしいぜ、
車かよ、
と言う会話が聞こえてきた。
なんだかんだあって、虎杖から渡された箱は空っぽ。聞くところによると虎杖の先輩達が今日の夜学校で御札を剥がすなど言っていた。
まずいことになった…
学校の前に凄まじぃ呪いの気配に怯む。
虎杖にここにいろと告げて中に入る。
後ろで虎杖が俺も行く!などと叫んでいたが、ここにいろともう一度釘をさして校内に入る。
今回の任務に夏梨が居なくて良かったと思う。こんな危ないところに連れてきたく無いのが本音だ。
でも術師になったからにはいずれ危険は伴う。
その時は自分がそばにいて守ってやりたいと思っている。
大量の呪霊が発生していた。おそらく呪いに引き寄せられている。
伏黒は手を組み犬の影絵を作る。
「玉犬」
食っていいぞ