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蜩(ヒグラシ)の宿─にの江大江戸人情帳─

第3章 養子騒動編


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旅は道連れ、世は情け


この世は大平、花より団子





そんな此処は、華のお江戸の八百八町


義理と人情が大好きな、粋で鯔背なスットコドッコイが集う町






捨てる神ありゃ拾う神ありなんて言うけれど


捨てるに捨てられないのが親子の縁


事に


母と子の絆程、切れない縁はありゃしませんょ





そんな、切っても切れない大切な絆を引き裂こうとした悪巧みも


可愛い恋太郎ちゃんの活躍で(笑)丸く収まり


好き勝手にやりたい放題だった若様も


ちょぃと変わった物言いを除けば、立派な君主に生まれ変わって


長く続いたお家騒動も、無事、一件落着となりました







にの江「でも、本当に恋太郎ちゃんは利発な子だよねぇ」

お智「ええ、本当に…翔吾さんそっくり///」

にの江「また、あんたは(笑)

…って、そう言えば翔吾さん、どうしてるかねぇ?」


信吾「おお!こいつぁ丁度良かった!!」

にの江「おや、信吾さん、そんなに急いで何処行くんだぃ?」

信吾「いやぁ、そこの酒屋で翔吾ちゃんと飲んだくれとったら、なんや、川向こうの禅寺に人斬りが出たぁ、ちゅうて!

今から野次馬しに行くんでさぁ!

あ、そう言う訳やから、翔吾ちゃんの女将さん!翔吾ちゃん、ぐでんぐでんに酔うてもうあかんねん!

迎えに行ったってや!!

ほな、おいらは急ぐさけえっ!!!」

お智「まあっ!大変っ!!///」


にの江「……川向こうの……」

雅吉「……禅寺、ね(笑)」







何やら、またぞろ騒動の予感


でも、そのお話しはまた別の機会に致しまして


取り敢えず、このお話しはコレにてお終いに御座います




それでは皆様


またお会い致しますまで、お元気で居て下さいましねぇ







雅吉「こいつぁ、また面白いコトが起きそうだなぁ、にの江よぅ!」

にの江「何が面白いコトだぃ、この、スットコドッコイ!!」





─おしまい─




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