第8章 違う人と任務
夏休みももう終わり。
五条くんに誘われて夏祭りに行ったり、勉強会をしたり、任務に明け暮れたり…。
色々あったけれど、暑さは残ったまま元の学校生活に戻りそう。
休み中に何度も駆り出された任務は、1人で遂行したものがほとんどだった。
2級以上の呪霊の討伐や呪物の回収、雑魚相手の集団戦……うん、スキルアップにはなったかな。
あとは歌姫先輩や冥冥さんと組んだりもした。
そして今日は夏休み最終日にして、夏休み最後の任務。
……且つ、同行する相手は初めての人。
五条くんとは違う強さを持つ、強かで腕の立つ人。
個性的な前髪と切れ長の目で悪人にも見えなくないような…夏油くんとのペアで行う。
何度か私の任務に勝手についてきた五条くんは、数日前から遠方の任務に向かっている。
『寧々に会いたい』だとか『寂しい』だとかのメールは来るけど、『そうなんだ』と返すと、追撃の長文メールを送りつけてくる。
今回の夏油くんとの任務も、予定を把握している五条くんは『行くな』だとか『俺も混ぜて』だとか送ってきたけど、『上からの命令だから』と返した。