第7章 夏休みといえば
五条くんと訳ありの恋人になって3か月。
高専に入って初めての夏休みを迎えた。
休みとはいっても、普段の授業が無い分、任務に駆り出されることが増えた。
私も五条くんもそれぞれ別々の任務をこなしながら、夏休みも半分を過ぎた。
あ、五条くんは補習もあったっけ。
休み前の提出物に不備があったとか、そもそも出していなかったとかで呼び出されたりもしたらしい。
それから期末テストの結果が散々だったとか。
まぁ…自業自得ね。
高専内ですれ違うことはあっても、時間を作って会うことはあまりなかった。
五条くんが私の部屋に押しかけてきたのを、勉強が忙しいからと追い返したり
偶然を装って任務に同行してきたり…は、あったけれど。
「ふぅ…」
朝から机に向かって、課題を全て片付けた。
プリントや問題集は、授業をまともに受けていれば難しいものではなかったし、
英文読解も分からないところは、教科書や辞書を見れば解決した。
読書感想文は読んで思ったことを書くだけで済んだ。
あとは夏休み明けのテストや、中間テストに向けての復習をすれば完璧ね。