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TNTになった俺と傷つかない少女

第5章 TNTになった俺と傷つかない少女5


”XX被検体の結果”
”XXの破壊は不可能”
”よって、体内にあるーーは制御不能と……”

 ボロボロだったが、途切れた言葉を合いそうな文字で埋め合わせたら、そのように書いてあると見て取れた。
「……マジか」
 俺は他にもないかと書類を探すが、焦げたり解読不能だったり、専門用語が多過ぎて分からないものが多く、それ以上の情報は得られなかった。
 ただ分かるのは、恐らくここは研究所だったはずってこと。
 それがなんでまた、ガラス張りのあのカプセル部屋しか残っていなかったのかまでは分からなかったが、おっとちょっと待て、俺はこの書類、なんで読めたんだ?
「う〜ん……」
 ミウは寝返りを打った。随分呑気そうに寝ている。俺も早くこの夢から醒めたいんだが、と思っていた矢先、ガサガサと物音がし、こうも落ち着いていられないようだった。
 俺は姿勢を低くし、ゆっくりとミウを背中にして草むらからの何かを待ち構えた。
「そこに誰かいるのか!」
 緊張した声が飛び出す。この声の主が敵か味方かはまだ分からない。足音が近づいてくる。俺は息を潜めた。
「メン? どうしたの?」
「ばっ、ミウ、喋るな──」
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