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【OP】GIFT

第2章 出航



イッカクちゃんは感情を表すのが上手いなあ、と思った。
思ったことがすぐ口や行動に出る、という感じなんだろうか。
かと言ってそれが子供っぽいという訳でもない。


「わたしもイッカクちゃんのこと、可愛いって思ったよ今。ふふっ、可愛いしカッコイイし、寝てる時とかセクシーだった」
「ちょっと!寝てる時まで見たの?!アタシまだリアが寝てるとこ見てないのに〜!」


こいつ〜、と言いながら頬をグイ〜と両側に引っ張られる。アイタタ、、、



すると、コンコンとノックが聞こえた。


は〜い、とイッカクちゃんが返事をするとウニくんがドアからひょこっと顔を覗かせる。


「…なにやってんの?」
「リアのほっぺ、すんごい柔らかいの」
「へえ〜……おれが触る訳には……」
「へ?ひひひょ??」


頬を引っ張られたまま「いいよ」と言ったつもりだったけど伝わらずウニくんは「なんて?」と笑っていた。
イッカクちゃんが離しくれてからもう一度「いいよ」と言うとウニくんが目を丸くした。


「お眼鏡にかなうかは分かりませんが……」

どうぞ、と頬を差し出す。イッカクちゃんの太鼓判はもらったけども。まあ、わたし肉付きいいからね!!!


ウニくんが「し、失礼します…」と恐る恐る人差し指をわたしの頬に埋めた。


「うわぁ?!凄ッ!!!マジですんごい柔らかい!!!!」
「でしょ?!アタシも今知ったんだけどクセになるよね?!」
「わかる!!!」


両頬を2人にそれぞれぷにぷにぷにぷにぷにぷにと連続で押される。
そ、そろそろやめて頂いて……


「あとで皆に教えてやろ」
「ダメダメ。これは内緒にしとかないと」


わたしの頬なのにイッカクちゃんが許可しなかった。なんで??


「これは発見した人が独占権を得るものよ」


ふふん、とイッカクちゃんにぎゅう、と抱きしめられる。い、イイニオイガスル……!!!!
思わずスンスンと鼻を鳴らしてしまいかけた。危ない危ない。


「キャプテンの視線気にせず出来るの、イッカクくらいじゃねェか」

と、笑いながらウニくんは「ベポが次の島、多分冬島だから気温に注意ってさ」と本来の要件を伝えて女部屋を去って行った。


…ん?なんでローくんの視線を気にする必要があるの?












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