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《赤井夢》Happiness{R18}

第48章 脆弱




「美緒……
お前には怒らないからちゃんと教えてくれ。」


『……。本当ですか…?
私のこと…嫌いにならないでくれますか…?』


「例えお前が他の男のことを好きになっても
俺は美緒を嫌いになったりしない…約束する。」



他の人を好きになるなんて絶対ないのに……


でももしそうなっても
私の事を好きなままでいてくれると約束までしてくれて…
赤井さんは底知れないほど懐が深いなぁ…。




『私が…雨に濡れちゃった話はしましたよね…?』

「……あぁ。」

『それであの…濡れてしまった服、を……
安室さんが着替えさせてくれた…みたいで…』

「……。」




後ろから抱き締められているから
赤井さんがどんな顔をしているのかは分からないけど…


そこまで話したら察してくれたようで
少しずつ私を抱き締める腕に力が入ってきているようだった。




『ご、ごめんなさい……赤井さん以外の人に…その…』

「もう謝るな…
今回は俺に非があったから
そうなってしまったことは仕方がないことだと思っている。」

『…。』



えーっと…


ではなぜ腕の力が一向に弛まないんでしょうか…。


言ってる事とやってる事が矛盾している赤井さんは
なんだか少し可愛かった。



『あの……変な事聞きますけど…
安室さんに妬いてくれてます…?』


「当然だろう…
もう二度と他の男に下着姿や寝顔は見せるな。
そんな姿は俺の前だけにしろ。」



赤井さんがそんな風に独占欲を現してくれるのは
やっぱりすごく嬉しくて…



この人のことが…心の底から愛おしい。




「美緒…今回はお前のことを
沢山傷つけて泣かせてしまって…本当にすまなかった。」


『そんな…謝らないで下さい…!
私が臆病なせいでこんな事になったんです…
だから謝るのは私の方ですよ…
ごめんなさい、赤井さん…』



抱き締めてくれている赤井さんの腕に
自分の手をそっと重ねて謝罪すると
私を抱き締める力がまだ少し強くなった。




「お前は本当に優しい女だな?
美緒のそういうところ…


愛しいと思う…」


『っ…』



…心拍が一気に加速した。


赤井さんの口から愛しいなんて言葉が出ると思わなくて
顔がすごく熱くなっているのが分かる…。






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