• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【鋼の錬金術師】紅の幻影

第15章 ダブリスの獣たち









「俺の秘密は教えたぜ。さぁ、おまえの秘密を。魂の成り立ちを」

等価交換、か。

「喋った方がいいわよ。バラされて実験動物と同じ扱い受けたくないでしょ」
「……無理だよ。ボクにはこの身体になった時の記憶が無いし……」
「じゃあ、あんたが教えろ。こいつの姉ちゃんだろ」
「違います。私は彼らの護衛を任されている軍属の人間です」
「え?そうなの?てっきり姉ちゃんかと……。じゃあ、誰が錬成したんだ?」
「錬成してくれたのは他の人で、ボクは何ひとつ知らないんだ」
「じゃあその錬成してくれた奴だ。そいつに訊けばいい」
「ボクの兄さんだけど……、今は…………、……いない」

いや、言い方……。
アルフォンスくん、その言い方だと、まるでエドワードくんがもう死んでいるみたいなニュアンスに聞こえますよ。

「俺、悪い事訊いちゃった?」
「そりゃ、ナリはあれでも14歳の少年ですから……。ナイーブな所があるかと」

案の定、グリードやドルチェットさん達が集まってこそこそと話をしている。
全部聞こえてますよ。

「あーーーーーー、ご愁傷様っつーか、なんつーか。なぁ」
「元気出せ。なっ」

悪い人間ではあるんだろうけど、妙に義理堅いというか人情味があるせいで、そこまで悪い人間ではないのではないかと思ってしまう。

「あの、彼の言い方がすごくあれだったので、誤解させてしまったかもしれないのですが、彼の兄はちゃんと生きています」
「は……?生きてんの?」
「はい。ただ、今すぐに連れてくることはできません。諸事情があって、ダブリスにはいないので」
「んだよ、変に心配しちまったじゃねえか。でも、死んでねえならよかったな!!」

アルフォンスくんの肩を叩くグリードを見ると、やっぱりそこまでの悪人ではないのではないかと思ってしまう。
けど、ちゃんとアルフォンスくんを誘拐しているからなぁ。
どうしようもない悪人の方がすごくやりやすかった……。






/ 496ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp