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私が嫌いな私なんて○したっていいじゃないか(短編集)

第2章 家政夫なぎさん


私は遊夢。恋愛を捨てフルパートを仕事に費やすキャリアウーマン。周りの同僚や上司はそろそろ結婚した方がいいんじゃないかと言われるけど、相当心が通じ合ってる人じゃないと関係は十年も満たない内に終わると思うし、学生時代の頃の初恋が酷い終わり方をした経験からもう恋なんてしないって決めてるからするつもりは全くない。なんとかして女の私を追い出そうとする周りも実歴では私のほうが確実に上なので口出しはできない(というかさせない)



さて、話は変わるが夜遅くまで仕事をしていると一人暮らしでも家事回らなくなってくる。そこで最近家政夫さんを雇うことにした



「よろしくお願いします」

『貴方が渚さんですね。早速仕事の話をしましょう』

別に仕事をこなしてくれるなら男でも女でも良かったが、対面した時に来たのは顔立ちが女性に似た男の方だった。どうやら大学生でお金を少し稼ぐためにこの仕事を始めたという


『最低限やって欲しいのは洗濯と掃除と夕食作り、あとゴミ捨てですね。朝食は自分で出来るので。給料日は月一回。できるだけ手渡ししますが万が一私がいない場合はマンションの一階のポストに入れておきますね。その時は私から事前に連絡します。盗まれたら困るので仕事に来たら取っていって下さい。あ、メールのアカウント交換しておきましょう』

「はい」

『後は…食事に関して、食費は勿論私から出すのである程度お金は持っていて下さい。レシートを置いていただければ立て替えます。食べ物のアレルギーは特にはありません。好き嫌いも激しくはないのでレシピはお任せします』

私の注意点を細かくメモする渚さん。真面目だな…

『こんな所ですかね…』

「あ、あの…洗濯の下着類とかは…」
と、渚さんが恥ずかしそうに小さく手を上げて聞いた

『何かトラブルがあれば警察に訴えますので普通に干していただければ…』

「こ、困りますよ!!」

『はぁ…ならそのまま干せるネットを買って置きます。それを出し入れしていただければ結構です』

「そんなものがあるんですか?」

『ええ、百均で直ぐに買えますよ。ネットの中に下着を入れてそのまま洗濯も乾燥も出来るんです』

「へえ…後で見てみよう…」















「じゃあ、明日からよろしくお願いします!」

ニコニコしながら出ていった彼。はぁ…学生っていいわね
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