第3章 跳躍
主人公said
いつ眠っていたのか分からないが阿笠博士に呼ばれて目を覚ましベッドから出て服を着替えメインフロアに向かった。
博士は頼んでいた道具を作ってくれた様で、試し撃ちしないかと誘ってくれた。
サブマシンガンの見た目をしたそれを
的に向け、引き金を引く。
ポンッと軽い音とシューッという音が響いた。
「…博士、これは」
「う、うむ。失敗じゃ。」
コナンくんのどこでもボール射出ベルトの様な物をマシンガンの形で欲しい事を話したら作ってくれたが、宴会芸のようなグッズで使い物にならなさそうだ。
「いや、取り敢えずこれでいい。」
「じゃが、」
納得がいかない様で改良しようと考えているんだろう。こういう“自分に甘くない人”いいよな。思わず笑った。
「改良出来そうな人が居るから、方法を聞くか何か考える。それよりまだ作って欲しい物はあるから。」
博士は渋々頷いてくれた。
今日出来たばかりの黒いスニーカーを履いてこれも博士に使い方を聞く。
射出ワイヤーを使う様になってから足にかかる負担が辛かった。その衝撃を吸収する為の特殊シューズ。
「ここ押すと強い衝撃を吸収し、その吸収した衝撃を蓄積出来るんじゃ。」
「へぇ。こういうのが欲しかった。怪我なんてしないけど痛みは感じるから。」
「お、おぅ。」
時計を見ると次の予定の時間が迫っていた。博士に予定があるから行ってくると言い残して家を出た。正直断るつもりだったが、どうしてもと園子に言われ断りきれなかった。一応用意しておいたバッグを肩に掛けた。
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